知っておきたい埋立地の事

結論からいうと無限に増やすことは出来ません。もともと海であった部分を人間の勝手で埋め立て処理を行ってしまうとそこにあった生態系が崩れ干潟漁業などにも大きく影響が出てしまいます。また埋め立て処分される廃棄物から発生する有毒なガスや廃棄物から流れ出る液体などで海洋汚染も懸念されます。加えて海流を急激に変更させてしまうことで漁業へや風向きにも影響がでます。その他にも様々な環境への影響が発生します。限りある埋め立てを有効に活用するためには私たち一人一人のゴミ減量が最大のポイントになります。

  最終処分場の目的

廃棄物の最終処分とは廃棄物の減容化・安定化・無機化・無害化を行うことを目的としていて最終処分場では安定化の達成が主要な目的なっている。この安定化のために重要な役割を担うのが焼却や溶解・破砕など中間処理である。

安定化が意味することは廃棄物が環境中に存在した状態でそれ以上変化せずに他に影響を与えなくなった状態のことを指す。

  埋め立ての種類と方法

●投棄積み上げ 埋め立て処理
土壌が低湿地など利用価値が低い土地に廃棄物の山を積みあげる埋め立て方法。途上国などで多く用いられている方法のため埋立地から有価物の拾い集めが行われる事が多数。埋め立てられた廃棄物は時間経過と共に徐々に分解するがゴミの大量搬入とプラスチック等の非分解性廃棄物の大量混入により急膨張する事態世界の途上国で多く発生している。埋立地の周辺の衛生環境は早い段階で急速に悪化し発酵・化合熱による自然発火が常態化してしまう。

●投棄型埋立処理
不透水層など地下水汚染の恐れが比較的低い土地を掘削してゴミを投棄して重機等で転圧や移動を行い埋め戻す方法。古典的な手法で土壌に穴を掘り空いた穴にゴミを埋める方法。

●衛生埋立
ゴミの埋立規模が拡大し投棄量が増加しまたその状態が長期間継続するとハエなどの害虫が大量に発生する。その害虫の発生を防止するために日々土砂で薄めに蓋をして対策する。また同様に覆土の下からの発生ガスの膨張を防止するためにガス抜き管が一定間隔で設置される。

●改良型衛生埋立
埋立地の底に排水管を設置し集水ピットに浸出水を受け水処理を行うまたは下水道へ排除する。浸出水は嫌気性で嫌気性埋立と称されることがある。BOD・COD成分やアンモニア態窒素を多く含む浸出水が長期間発生し続けるためにその処理費用が大変大きく現在の世界的な埋め立て処理では主流な方法であるがコスト面の問題がある。

●封じ込め型埋立地
改良型衛生埋立で雨水を遮断して埋立地の内部を乾燥気味に保つことで浸出水の発生を抑制するため改良型衛生埋め立て等と比較して処理コストを削減可能。反面水分不足のため生物分解が振興せず安定化には数百年以上の時間を要する問題がある。

●好気性埋立
埋立廃棄物の好気生物処理を狙った実験的な方式で浸出水のBODが急激に低下するなど画期的な成果あげた実績があるがが研究中に見出された準好気性埋立が同レベルの水準を達成したため本方式の実用化は見送られた。

●準好気性埋立
日本標準の方式で1975年に福岡で実用化された実績がある。集排水管から浸出水を排除し続けごみの発酵熱による自然対流で空気を流入させる。この曝気効果により好気生分解がされて浸出水のBODが好気性埋立同様に急速に低下する。集水ピットを常時空にできる設計とし運営上も埋立地堰堤内部を水没させたままにしないように注意する必要がある。後段の水量調整設備や水処理施設の能力が不十分だと、融雪や豪雨による浸出水を速やかに排除する事が出来ないため管内に空気が入らず準好気状態を維持できなくなるなどの悪循環に陥るため注意が必要。

●生物反応器型埋立
準好気性埋立を取り入れ諸外国で研究実験中の方法。嫌気・好気の条件や水分量を調整し微生物を植種するなどして分解を促進する。

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